スクラム【ラグビー用語初級編】

スクラムとは、ノックオンやスローフォワードなど、軽い反則(ミス)によってプレーが中断してしまった時に、試合を再開させるための「セットプレー」の一つである。
昔はスクラメージ(scrummage)と呼ばれていたが、現代では短縮されスクラム(scrum)となった。
フォワード(FW)と呼ばれる8人の大男同士で組み合って押し合い、真ん中に投入されたボールを奪い合うという行為なのだが、あそこでは壮絶なバトルが繰り広げられているのだ。
フォワード選手の平均体重は110㎏前後と言われており、1チームだけでも900㎏程度の総体重になるのだが、両チームのフォワードがぶつかり合うことで、スクラムには約2トン近くの負荷がかかることになる。
ラグビーには「スクラムを制する者は試合を制す」との言葉もあり、各チームのフォワード8人はプライドをかけてスクラムを押し合っているのだ。

出典:https://www.keithprowse.co.uk/

このスクラムは、バックス(BK)のプレーにも大きな影響を及ぼし、スクラムで前に押し込めるとバックスの選手はそれだけ余裕を持ってアタックを仕掛けることができ、ディフェンスの場合でも相手にプレッシャーをかけやすくなる。
しかしスクラムで劣勢になってしまうと、バックスへのパスは安定性を欠き、予定していたサインプレーが出来なくなってしまうなど、その後のプレーにも大きく影響してしまうのだ。

スクラムを故意に崩すと反則

スクラムは、低く組めば組むほどより効果的だと言われている。
そのため、両チームが相手選手より低く入ろうとするのだが、それが崩れる原因となる。
また、雨などで足場が悪いと、滑って崩れてしまうこともよくある。
このように、自然と崩れてしまった場合は再度「組み直し」となるのだが、「故意」に崩してしまった場合はペナルティ(コラプシング)を取られてしまう。
しかしその判断が非常に難しく、レフリーでさえも「自然と崩れたのか故意に崩したのか」、
また「どちらのチームが崩したのか」わからないことがよくあるのだ。
そのため、レフリーは直感で笛を吹くことが多い。
また、中には「日本より伝統国の方が強いから、きっと日本が崩したのだろう」など、伝統国に有利なレフリングをするレフリーも存在するのだ。

スクラムはマイボール側が有利

スクラムは、投入したボールを取り合う行為(セットプレー)なのだが、当然、マイボール側(ボールの権利を持っている側)のチームが有利となる。
例えば、相手チームがノックオンをして、マイボールのスクラムになったとする。
その場合、基本的には味方の9番(ハーフ)がスクラムの左側から投入するのだが、両チームの真ん中ではなく、若干味方よりにボールを投入しても良いことになっているのだ。
※下図は赤色がマイボール

出典:http://www.rugbytoday.com/

また、スクラムを組む際、相手選手の頭の左側に、自分の頭を入れることが義務付けられているため、フッキングをする(投入されたボールを足で後ろに送る)2番のフッカーは、相手フッカーより先にボールに触れることができる。
そのため、相手にボールを取られずに確保できることが多いのだ。

出典:http://www.23rd.jp/

しかし、押されれば押されるほど、投入したボールが相手側にいってしまい、せっかくのマイボールを失ってしまうことになる。
スクラムは試合中に何度も行なわれるセットプレーのため、その度にボールを失っていたら、勝てる試合も勝てなくなってしまうのだ。

まとめ

以上のことから、ラグビーにおいて「スクラム」は非常に重要なプレーとして位置付けられており、ラグビー通になればなるほど、スクラムから目が離せなくなる。
カッコ良くトライを決める「バックス」も良いが、スクラムで「力と力の勝負」をしている「フォワード」にも、是非注目してほしい。



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