ラインアウト【ラグビー用語初級編】

ラインアウト(Line out)とは、ボールがフィールド(タッチライン)の外に出てしまった時に、試合を再開させるための「セットプレー」の一つである。
サッカーにおける「スローイン」に相当する。
両チームのフォワードが二列に並び、その間にボールを投げ入れることで、ボールを奪い合うという行為。

出典:https://templetonevents.com/

基本的には、フォワード8人から、スローワー(ボールを投入する選手)を抜いた7人が並ぶことが多いが、この人数は攻撃権を持っているチームが決めることができ、2人以上であれば何人でも構わない。
ちなみに、ラインに並ぶ選手が6人以下のことを「ショートラインアウト(略:ショート)」と言い、レフリーに人数を宣告することでショートラインアウトが可能となる。

出典:https://passport.worldrugby.org/

また、ショートラインアウトの場合、余ったフォワードのメンバーはバックスラインに並び、バックスと共にアタックに参加することができる。
そのため、フォワードを交えた様々な攻撃を仕掛けられることから、ショートラインアウトを選択するチームも多い。

ラインアウトの役割

ラインアウトでは、主に下記の役割がある。

スローワー

スローワーは、タッチラインからボールを投げ入れる人のことをいう。
ルール上、誰が務めても良いが、基本的に「フッカー(2番)」が務めることが主流となっている。

ジャンパー

ジャンパーは、スローワーが投げ入れたボールをジャンプしてキャッチする人のことをいう。
相手チームより高ければ高いほど有利なので、チームの中でも一番高身長の「ロック(4番・5番)」が務めることが多い。
しかし、ラインアウトのバリエーションを増やすために、3人目のジャンパーとして「フランカー(6番・7番)」が跳ぶこともある。

リフター

リフターは、ジャンパーを持ち上げてサポートする人のことをいう。
ジャンパーの太もも周辺を前後の二人で持ち、より高い位置にジャンパーを持ち上げる必要がある。
主に力のある「プロップ(1番・3番)」が務めることが多いが、持ち上げる選手の身長もラインアウトの高さに影響するため、出来る限り身長の高い選手がリフターを務めた方が良い。
また、ラインアウトはバリエーションが多ければ多いほどボールを確保できる確率が上がるため、どの選手でもリフターをこなせるようにしておいた方が良い。

レシーバー

レシーバーとは、ジャンパーがキャッチしたボールを受け取り、バックスへパスする人のことをいう。
これは、主にバックスの「スクラムハーフ(9番)」が務める。
このレシーバーは、ラインアウトの中に入るのではなく、ラインアウトの参加選手から2メートル以上距離を空けなければならない。

ラインアウトの立ち位置

ラインアウトだが、スローワー以外のメンバーは、5メートルラインから15メートルラインの間に並ぶ必要がある。
※下図の黄色いエリア

出典:http://docomo-rugby.jp/

両チームの間隔は1メートル空け(真ん中の架空ラインから50センチずつ離れ)、その間にボールを投げ入れ奪い合うのだ。

ボールを真っ直ぐ投げ入れなければ反則

ラインアウトでボールを投げ入れる「スローワー」は、両チームの間(1メートル内)にボールを真っ直ぐ投げ入れなければならない。
(厳密に言うとその範囲内であればチーム側に多少寄せて投げても良い)
もしその範囲からそれてしまった場合は「ノットストレート」という軽い反則を取られ、相手チーム側はマイボールラインアウトか、15メートルライン上でのマイボールスクラムかを選択できる。
(マイボールとは、自分達が攻撃権を持つこと)

出典:https://www.planetrugby.com/

スクラムとラインアウトは両チームがボールを奪い合う行為だが、スクラム以上にラインアウトはボールを奪われてしまう可能性が高い。
そのため、相手より前で跳んだり、タイミングをずらしたり、サインプレーで相手を混乱させる必要がある。
しかし、事前にラインアウトのサインプレーやコール(掛け声)を研究されるケースが多く、一筋縄ではいかない。

空中で邪魔をしたら反則

両チームのジャンパーは、ボールを目掛けて奪い合う行為はいいが、相手の手を引っ張ったりなど、ボールを捕る行為の妨げ(邪魔)をしてはならない。
この場合、オブストラクションという反則を取られ、相手にペナルティキックが与えられる。

投げ入れるフリをしたら反則

スローワーは、ボールを投げ入れるフリをしてはならない。
野球の「ボーク」のように、投げる動作に入ってしまったらそのまま投げる必要があり、もし動作をやめてしまうと反則を取られ、相手に「フリーキック」が与えられる。

ラインアウトで起こるその他の反則

ラインアウトで起こるその他の反則は下記の通り。

ノット1メートル

ノット1メートルとは、ラインアウトで相手チームとの間隔を1メートル空けなかった時に取られる反則。
真ん中のラインから50センチ空けていないチームが取られてしまうが、レフリーが予め注意してくれることが多い。
ノット1メートルを取られた場合は、相手チームの「フリーキック」から再開する。

ノット5メートル

ノット5メートルとは、スローワーの投げたボールが5メートルラインを超えなかった時に取られる反則。
投げたボールが5メートルを超えないということはほとんどありえないが、例えば一番前の選手が振り向いてボールをもらう際に、足が5メートルラインを踏んでしまった場合などに取られてしまう。
この場合も、ノット1メートル同様、相手チームのフリーキックで再開される。

デレイザスローイング

デレイザスローイングとは、意図的にスローイングを遅らせた時に取られる反則。
ラインアウトの準備が整った場合、スローワーは可能な限り速やかにボールを投入しなければならない。
デレイザスローイングを取られた場合は、相手チームの「ペナルティキック」から再開される。



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