モール【ラグビー用語初級編】

モールとは、インプレー中に行なわれる「密集戦」の一つで、両チームが「立ちながら」押し合うこと(ボールを奪い合うこと)を言う。
モールが成立すると、そこからは「力勝負」となり、レフリーに「ボールを出しなさい(ユーズイット)」と合図が出されるまでは押し続けても良い。
レフリーから合図(ユーズイット)が出されるタイミングだが、「モールの前進が2回止まった時」とされている。
そのため、相手にモールの前進を止められなければ、例え50mでも60mでも押し続けて良いのだ。
一つのかたまりを運転している様子から、これを「ドライビングモール」と言う。

出典:https://allblacksopenforum.wordpress.com/

モールが成立する条件

このモールだが、下記画像のように「1対1」で立ちながら押し合っても、「モール」とはならない。

出典:https://laws.worldrugby.org/

モールが成立する条件は決められており、
ボールキャリアー(ボールを持っている人)に対して、各チーム1人以上が立ちながら互いにバインドした状態で、はじめて「モール」となる。

出典:https://laws.worldrugby.org/

モールが成立するシーン

上記で説明した「モール」だが、主に2つのシーンでよく見られる。
1つ目は「ラインアウトからのモール」。


例えば、ゴール前(敵陣インゴールライン前)で、マイボールラインアウトのチャンスがあったとする。
ボールを確保した後に、すぐにバックスへ展開するのも良いのだが、ミスが発生するリスクもあり、何よりもパスを後ろに放ることで、せっかく目の前にあった相手のインゴールラインから遠ざかってしまう。
そのため、ゴール前でのラインアウトは、「モール」を形成して押し込む方が「トライ」できる確率は高いとされており、戦略的に「ゴール前=ラインアウトモール」とするチームが多いのだ。

続いて、2つ目のシーンだが、タックルされたプレイヤーが「立ったまま」味方のサポートを待ち、そこからモールが形成されることがよくある。
「スクラム」とは違い、モールは綺麗にセットした状態から始まるものではないので、いかにモールへの参加者がまとまって押せるかがコツとなる。
ちなみに、モールへの参加者は「フォワード(FW)」も「バックス(BK)」も関係なく、誰が参加しても良い。

モールにおける主な反則

ここでは、モールで発生する主な反則を紹介する。

アンプレアブル(プレイ不可能)

アンプレアブルとは「Un-play-able」のことで、「プレイ不可能」という意味。
例えば、モールの中で、相手選手にボールを絡まれたとする。
この場合、レフリーから「ユーズイット(ボールを出しなさい)」とコールがかかっても出せないことが多く、レフリーに「プレイ不可能」と判断されて、相手チームのボール(スクラムからの再開)になるのだ。

コラプシング

コラプシングとは、モールやスクラムを「故意に崩すこと」を言う。
モールが「自然に」崩れてしまうことは仕方ないのだが、「故意に」崩してしまうと重い反則を取られ、相手にペナルティキックのチャンスが与えられる。
自然に崩れたのか、故意に崩したのかの判定はレフリー次第ではあるが、相手チームにとってモールを防ぐ方法は、ボールに絡むか、力ずくでモールを止めるしかないのだ。

モールの終了

次の状態になったときは、モールが終了となり、通常のオープンプレーに移行する。

ボールが出たとき

最初にボールを持っていた人から「最後尾」までボールが送られ、その人自身がモールから離れたり、モールからボールが出た場合は、その時点でモールが終了となる。

タッチラインに出たとき

ラインアウトモール等で、相手チームによってタッチラインの外に押し出されたときは、モールは終了となり、相手チームのラインアウトから再開される。

ボールが出ないとき

相手選手にボールを絡まれたことにより、ボールを出せなくなった場合は「モール・アンプレアブル」を取られ、相手チームのスクラムから再開される。

重い反則があったとき

コラプシングなど、重い反則があったときは、ペナルティキックで再開される。

まとめ

モールは非常に有効な手段のため、各チームは日頃からモールの強化に取り組んでいる。
モールを武器に出来れば、相手チームにとってそれが大きな「脅威」となるからだ。
モールは、中心から最後尾でボールを持つ選手までの距離が長ければ長いほど「良いモール」と言われているので、試合観戦時には注目してみてほしい。



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